愛車のYZF-R1のブレーキフルード交換をしてみました
ブレーキフルードは吸湿性があり水分を含むと性能低下してしまうので最低でも2年に1回程度は交換が必要です
私の場合はまだ交換時期では無かったですが先日購入したactiveの色付きブレーキフルードに交換してみたかったので今回作業を行いました
ブレーキフルード交換をする事でブレーキタッチの改善やベーパーロックになりにくくなったりとブレーキ周りの信頼性を高める事が出来ます
ブレーキフルード交換は比較的簡単に出来る整備なので興味の有る方は挑戦してみて下さい
しかしブレーキ周りの整備は命に関わる重要な整備なので自信の無い方はバイク屋さんに整備を頼んだ方が良いかもしれません
YZF-R1ブレーキフルード交換に用意する物
ブレーキフルード
フルード交換ですからこれが無くちゃ作業出来ません
今回はactiveの色付きブレーキフルードを使用しましたがDOT4規格のブレーキフルードであれば性能的にはどれを使用しても問題無いと思います
水挿し
ブレーキフルードは塗装面に垂れると塗装を犯すので注ぎやすいように水差しや油さしがあると作業がし易くなります
8mmレンチ
ブリードスクリューを緩める際に使用します
メガネレンチが外れにくく使用し易いと思います
シリンジ(注射器)
マスターカップに残っているフルードを除去する際やエアー抜きの際に便利なアイテムです
一つ用意しておくとフルード交換が簡単になると思います
プラスドライバー
フロント側のフルードカップの蓋取り外しに使用します
色々と使う機会の多い工具なので用意しておくと便利だと思います
カウル付きバイクだと狭いスペースでの使用になるので小型の物が便利です
チューブ
廃フルードをボトルに溜める際に使用します
耐油性のあるチューブのほうがいいかと思います
フルードを溜めるボトル
廃フルードを溜めるボトルが必要です
ペットボトルなどでも代用可能です
ウェス
垂れたフルードの拭き取りや、飛び散った場合の養生、フルードカップの清掃などに使用します
ペーパータイプのウェスが使いやすいので気に行って使用しています
ジョウロ
塗装面やプラスチック部分にフルードが付着してしまった際に水で洗い流せるように水を用意しておくと安心です
ブレーキフルードは水に溶けやすいので付着してしまった際は水で洗い流すのが一番確実です
パーツクリーナー
ブレーキフルードが塗装面やプラスチックに付着した際にパーツクリーナーを使用して除去する事が出来ます
バーツクリーナーは蒸発するのでふき取りの手間が掛かりませんがクリーナー自体で塗装面やプラスチックを痛めてしまう可能性があるので金属部分以外の使用はあまりオススメしません
YZF-R1ブレーキフルード交換方法
ブレーキフルード交換方法には色々なやり方がありますが私はブレーキフルードを入れ換える方法で行いました
入れ換えるだけであればエア咬みなどを起こす心配が少なく、フルードの使用量も少なくて済みます
ブレーキフルードは塗装やプラスチックパーツを痛めます 塗装やプラスチックパーツに付着しないように作業前にウェスやタオル、シートなどを使って養生しておきましょう
万が一ブレーキフルードが車体に付いた際に直ぐ洗い流せるように水を溜めたジョウロやパーツクリーナーを用意しておくと安心です
先ずはブレーキフルードを溜めているフルードカップの蓋を開けます
フロントブレーキのフルードカップはプラスネジでカップが緩まないように固定されているのでネジを緩めてカップの蓋を外します
蓋を外すと白いカバーと黒いダイヤフラムが有るのでフルードをこぼさないようにウェスで覆いながら慎重に外します
ダイヤフラムはとても重要な部品なので破らないように取り扱いには十分注意して下さい
外してダイヤフラムを点検してみて亀裂や破れなどがあった場合には新品に交換です
ダイヤフラムを外すとフルードがカップに溜まっています
溜まっているブレーキフルードをシリンジ(注射器)で吸い取ってしまいましょう
フルードカップの中を清掃します,ウェスを使ってゴミや結晶化したフルードが無いか確認しながらカップ内を綺麗にしましょう
カップ内が綺麗になったら新しいブレーキフルードを注ぎます
缶のまま注ぐとこぼれ易く、注ぎにくいです
周りにフルードを付着させてしまう恐れがあるので油差しや水挿しを使用した方が作業性が良いです
フルードをカップに注いだら8mmレンチをブレーキキャリパーのブリードスクリューに掛けてチューブを繋ぎます
マスターシリンダーから遠い側から始める方が良いそうなので左側ブレーキキャリパー側から作業します
チューブの先はフルードを溜めるボトルに入れておきましょう
ブレーキレバーをゆっくりと握りながらブリードスクリューを緩めます
スクリューが緩んでフルードが排出されるとブレーキレバーのタッチが無くなりレバーを引き切れるようになります、レバーを引き切ったらレバーを放さずにブリードスクリューを締めます
ブリードスクリューを締めるよりも先にブレーキレバーを放すとキャリパー側にエアが入ってしまうので気を付けて作業しましょう
この作業を何度か繰り返してブレーキラインのフルードを入れ換えます
今回は色付きのブレーキフルードに交換したのでブレーキフルードの入れ換えの確認が容易でした
カップ内に溜めているフルードが減ったらその都度、無くならない様に注いで下さい
カップ内のフルードが無くなり、エアをマスターシリンダーが吸ってしまったらエア抜きの必要が出てきます
エア抜き作業になってしまうとフルードの使用量も多く、エアが抜け切らなくてレバータッチが中々出なくなるなど、とにかく面倒なのでカップ内のフルード量はその都度確認しながら作業して下さい
左右のブレーキキャリパーでフルードの入れ換えをします、ブレーキライン内が新しいブレーキフルード入れ替わっていればOKです
最後にフルードカップのアッパーラインまでフルードを注ぎ足してからダイヤフラムとカバーを取り付けて蓋を締めてフロント側は作業完了です
リアブレーキのフルード交換もフロント同様に行います
スイングアーム周りなど良く養生しておきましょう
リアブレーキのフルードカップは容量が小さいので注ぐ際のフルードこぼれやフルード交換時のフルード切れに注意して作業しましょう
フロントブレーキのフルード交換はレバー操作でフルードを入れ換えますがリアブレーキはブレーキペダルを操作してフルードを押し出します
リアブレーキのフルード交換もブレーキラインのフルードが入れ替わったらフルードカップのアッパーラインまでフルードを注ぎ足してカップにダイヤフラムとカバー、蓋を取り付けてフルード交換完了です
作業後はブレーキレバーやブレーキペダルのタッチを確認しましょう
レバータッチがスカスカで柔らかく手応えが無いようなら作業中にフルード切れなどによりエア咬みしてしまった可能性があります
ブレーキの効きは命にかかわるのでレバータッチが有るのかブレーキが効くのか押し引きしながら良く確認して下さい
ブレーキの効きに問題が無いようならフルード交換成功です
お疲れ様でした
YZF-R1 ブリードスクリュー締め付けトルク
YZF-R1のブレーキフルード交換に使用するブリードスクリューの締め付けトルクはサービスマニュアルによると5N/mとなっています
ブリードスクリューくらいであれば手ルクレンチでも十分かも知れませんがトルクレンチを使用して確実なトルク管理をオススメします
no bike no life